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2013/4/1
Alan delon
美男子、色男、ハンサムとは、彼のためにある言葉だと思う。 しかし、彼はスクリーンでもプライベートでも、いつも平凡な無地のスーツに無地の シャツ。 襟元には無造作に結んだ黒っぽい無地のタイ。 彼は着こなしのうえで、粋がったり着飾ったりせず、色や柄を多く使わずに地味にす ることで、どことなく近寄りがたい悪魔的なムードを一層深める技を熟知しているのだ。
Sean Connery(左)
グレンチェックのウーステッドシャークスキンを伝説のテーラー、アンソニー・シンクレアの人体工学に用いたテーラーリングによって生み出される独特のドレープはショーン・コネリーの肉体も手伝って、ワイルドかつエレガントにスクリーンから現れる。
Al Pacino(右)
「ゴッドファーザー パート2」で登場したマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)はグレイッシュなシルクシャンタンで仕立てられた背広にこれまた黒のソリッドタイで登場いたします。本来ヤクザで下品な着こなしになりがちですが、この着こなしから彼は威厳と知性をも兼ね備えドン・コルレオーネに扮しました。一生に一度は仕立ててみたい背広です。
Steve McQueen
「華麗なる賭け」のワンシーンから。「ブリット」で見せた男くさいツイードのジャケットスタイルとは正反対の端正でリッチな特別仕立てのグレンチェックの3ピーススーツ。 プライベートでもペルソールのサングラスのヘビーユーザーだったマックィーン。 映画の小道具にまで持ち込むとはよっぽど気に入ってたのでしょうね。 びしっと3ピースを着こなすマックイーンに違う一面を発見できるはず。
Cary Grant
今世紀最高のウェルドレッサー。 スクリーンの中で端正でチャーミングという言葉が最もふさわしい着こなしでいつも登場してくれました。 年を重ねるほどに着こなしがオーソドックスになり、彼の着こなしは女性を引き立たせる事を痛切に教えてくれます。 彼を見ているとまさしく女性はモード、男性はトラッドです。
Marcello Mastroianni(左)
ローマ最高のテーラー「アンジェロ リトリコ」で仕立てられたシェファードチェックの生地にセミノッチドラペルのイタリアンスタイルのスーツを黒のソリッドタイでコーディネイト。 配色は2色のみ。彼はヨーロッパのメンズモードのスターです。これぞまさしく今日のクラシコイタリアの原点だと思います。
Paul Newman(右)
黒っぽいダークスーツ。衿元になんとなく結んだ濃い無地か黒っぽい地味なタイ。それはタイをしてるという意識さえ感じさせず、ただ衿元にぶら下がっているだけ。(この感じがなんともいい雰囲気で真似してもなかなか様にならない)この美徳に憧れている人けっこういるのでは?
Frank Sinatra
「セメントの女」のワンシーン。 オイスターベージュのスーツ、ブルックスブラザーズのボタンダウンシャツ、ポプリンのレジメンタルストライプのタイ。 ナンバー1サックスーツの構造を持ちながらシナトラ特有のハリウッド的なベルトレスやノーベントなどのアレンジが施されています。 小ぶりのコルトディテクティブがこのアメリカンコンチネンタルスタイルによくマッチしてハードボイルドな雰囲気がよく出ています。